いつか私が絆されて、結婚しちゃうその日まで

結婚願望のない30代独身女の日常のつぶやきです

彼らと自分が同じ目線でいると思ったことがそもそもの間違いだった

最近読んだ本の話。

 

家にあったので『渋谷ではたらく社長の告白』
を今更ながら読んでみた

 

読んでいる途中から何か違和感と、
寂しさを感じた。

 

この社長は「インターネットすげー。これで色んなことができる!」という技術の可能性に心躍らせたわけではなく、
何か会社を作る、営業するものを見つける、
そのときタイミングがあったのがインターネット、
というだけで、技術やクリエイティビティに対する
リスペクトが全然感じられなかった。

 

特に、自分たちが代行して営業していた商品と
同じ機能のものを自社で作って販売した、
というエピソードが、開発者やクリエイターと呼ばれる人からは
あり得ないと言われるのではないかと思うくらい、
プライドのない行為。

 

webディレクターをしている自分としては、
同じ"インターネットを使う業種"ということで
サイバーエージェントは近しい会社だと思っていたから、
同じ業界で、こんなにwebに興味持ってない経営者なんて!
と憤慨のような気持ちを覚えた。

 

自分がwebの仕事していたら
「新しいものを作ろう」
「技術で、デザインで、新たな可能性を拓こう」
という考えをもつのが当たり前だと思っていたから
そう思ったのだ。

 

でも、この本を読んでわかったのはこの社長は
最初から優秀な「営業マン」なのだ。

webのクリエイターではない。

そう考えると本当に優秀なのだろう、

これから稼げる商材を見越し、人を巻き込み、実際に売る。
そして会社を大きくしている。

この本はweb関連の会社の話、ではなく、
一経営者の話だったのに、ただ自分が勝手に
自分と同じような目線の同じ業界の人の本だと
思い込んで読んだのが間違いだった。

 

サイバーエージェントは同じような業界なのに
リア充臭がするなー、と思っていたけど、
たぶん会社の根っこが「営業」の視点であるからなんだろうなー。

だからアプリの開発者と呼ばれるイケイケな感じのプロデューサーも
「営業」としてアプリを企画しプロデュースしている、
と考えるとリア充っぽいのもなんか納得。

 

★★★★★★★★

もう一冊印象深かった本。

 

会社の本棚で偶然あの水嶋ヒロ齋藤 智裕の
KAGEROU』を発見したので読んだ。

数時間でさくっと読める手軽な小説だった。

 

話はぶっちゃけすげーつまんないと思った。
2/3くらい読んだ時点で
「全然面白くないんだが大丈夫か、コレ?」
という気になった。

読み終わったらちょっと怒りを覚えた。

小説の賞とったんだよね?これ?
賞の審査した人はこれを評価したって思われていいのか?

いや、ほんとに「凄く面白い!」「感動した!」
という感想を持った人には大変申し訳ないが、
自分は全然いい小説だと思わなかった。

なんか映画監督になりたいとか言ってた
高校生くらいの自分がこんなシナリオ書いちゃってそうだ
と自分の黒歴史を思い出すような感覚もちょっとした。
(実際に自分が書いていたシナリオは
 今見たらもっと読めたもんじゃないと思うから
 そう考えると水嶋ヒロに申し訳ないが)

 

出来レース説もあるけどともかくこれは
ポプラ社として大賞にしたわけだし、
そもそも自分は感動する系の小説はほとんど読まないし、ポプラ社だって私なんかターゲットにしてねーよ、
ていうだけの話かなー、と思った。

 

渋谷ではたらく社長の告白 (幻冬舎文庫)

渋谷ではたらく社長の告白 (幻冬舎文庫)

 

 

 

KAGEROU

KAGEROU